無料
エロ
動画

女子生徒の涙

女の子の涙や泣き顔、泣く姿に萌える方のみ見てください。

The letter from the future(泣きマニア小説)5


便箋には、綺麗な文字でびっしりと書かれていた。




このような形で手紙を残して申し訳ないのう。

できれば、わしの口からしっかり話したいし、そのほうが誤解がなくていいと思うのじゃが、そうもいかないのじゃよ。

実は、わしは、この時代の人間ではのうて、今から70年先の未来に住んでおる。

わしが今、生きておる2082年は、タイムマシンに関する研究が急速に進んでのう。SF小説やドラえもんの世界の話だったタイムマシンが現実のものとなったのじゃ。

当初は、科学者や歴史学者が研究のために利用していたに過ぎなかったのじゃが、最近になってようやく、民間に開放されてのう。民間人でも、過去の時代に遡って、旅行することができるようになったのじゃ。

そこで、わしは、過去のクルミちゃんに会いたいと願い、タイムマシン旅行の抽選に応募したのじゃ。

ものすごい倍率でのう。正直言って、当たるとは思わなかったのじゃが、運がよく当たったのじゃよ。わしの運は一生分使い果たしたじゃろうのう。もっとも、わしはもはや棺おけに片足を突っ込んだじじいじゃがのう。

じゃが、自由にタイムマシン旅行ができるわけではのうて、いくつもの制約がある。
わしも全部は覚えておらんが、例えば、名前を名乗ってはいけないことや、自分に会ってはいけないこと、過去の人物を説得してはいけないことなど、結構あってのう。
じゃから、わしは、クルミちゃんに全てを打ち明けることはできないのが残念じゃのう。

この手紙はタイムパトロールにチェックしてもらったので、書いてはいけないことは書いていないので、安心して読んでもらえるかのう。

クルミちゃんは、これから数年先に、わしと結婚することになる。

もちろん、若い頃のわしじゃが、クルミちゃんが生きている今の時代で、わしは、建設会社を起業したばかりでのう。
ほれ、クルミちゃんは今、一級建築士の資格をもっておるじゃろう。建築のつながりで、自然に、付き合うようになって、結婚するのじゃよ。

そして、クルミちゃんとわしは幾多の困難を乗り越えながら、子供を何人か産んで、その子供みんな大きくなって、今度は孫に恵まれる。今は孫も大きくなって、曾孫までおる。

会社も、何度も危機はあったのじゃが、乗り切ってのう。今では、せがれが跡を継いでくれておる。
クルミちゃんは、わしの会社で大いに活躍してくれてのう。そればかりでなく、日本で有数の女流建築家として名前が知られるほどにまでなる。わしの会社が存続できたのはクルミちゃんのおかげと言っても過言ではないのじゃよ。

じゃが残念なことに、クルミちゃんは、わしより先に逝ってしまってのう。
わしはさびしくて、もう一度、クルミちゃんに会いたいと何度も願っておった。タイムマシン旅行に応募したのは、そのためじゃよ。

クルミちゃんは亡くなる前に不思議な話をしてくれてのう。
なんと、昔、わしに会ったことがあるというのじゃよ。間違いなくあの老人は、あなただったというじゃないか。
わしはクルミちゃんが、ぼけたのかと思ったがそうではなかったのじゃのう。わしはタイムマシンで過去のクルミちゃんと会ったのじゃから。

クルミちゃんは、今、本当にいろいろなことで悩んでいると思う。
今の時代を生きるわしもいろいろと悩んでおる。

じゃが、クルミちゃんもわしも、何度も困難にぶち当たっても、乗り越えることができたのじゃ。孫、曾孫に囲まれて幸せな老後を迎えることができるのじゃよ。

どんなにつらいときでも、きっと乗り越えられると信じて、これからの人生を生きてほしい。

そして、若い頃のわしは、クルミちゃんに多大な迷惑を掛けてしまうこともあるが、どうか、許しておくれ。

クルミちゃんにもすでに話したが、わしは、女の子の泣き顔に興奮してしまう性癖があってのう。クルミちゃんをひどく泣かしてしまうこともたびたびあるが、クルミちゃんを見捨てることは決してない。ということだけは信じてほしい。

最後に、クルミちゃん、ありがとう。そして、これからもよろしくのう。

匿名希望のじじいより




便箋から、顔を上げると、クルミは、視界が涙でかすんでいるのを感じた。

これからの人生を保障してくれるこれほどうれしい手紙はないだろう。

ー私は、もう何も心配はないし、小さなことでくよくよすることもない。ー

建築のアイデアを盗まれたとか、男に裏切られたとかそんなことは、もはやどうでもいいことだった。

クルミは、うれしくて涙をポロポロこぼしていた。

「おまえ。また泣いてるのか。本当に泣き虫姉ちゃんだな。」

先ほど手紙を渡してくれた小学生の男の子がいつの間にか戻ってきて、クルミの顔をしげしげと観察していた。

「そうよ。私は泣き虫姉ちゃんよ。でも、今日は鼻水を垂らしてないわ。」

「さっきはごめん。よく見ると、姉ちゃん、綺麗だな。」

小学生の男の子は照れくさそうにそういうと、まだ駆け出していった。

クルミの顎まで流れた涙は、便箋の上にぽたぽたとこぼれて、文字がにじんでいた。大切な手紙を台無しにしてはいけないと思い、急いでたたむと、封筒に入れて、ハンカチを取り出そうとした。

だけど、今日は、ハンカチを持ってくるのを忘れたらしく、ポケットにもバッグにもハンカチがなかった。

「よかったら、使ってください。」

と白いハンカチが差し出された。見上げると、隣のベンチに座っていた作業服を着た若い男の人だった。作業服のネームには、「(株)柘植建設」と書かれている。

若い男と目が合った瞬間。クルミは、一目で気がついた。若い男の目元が、あの老人の目元と全く同じであることを。



ー70年後ー

「柘植将義様、ご帰還。体調チェックとウィルス感染症の有無を確認します。」

10台並べられた卵形のカプセルの中に、老人が現れた。その姿は、最初はぼんやりしていたが次第にはっきりとした人の形になった。

「異常なし。カプセル開放。」

カプセルのガラスが上に開くと、老人は目を覚ました。
老人の目の前には、白衣を着た白髪まじりの老医師が心配そうに、老人を見下ろしている。

「柘植さん。気分はどうですか?」
「最高じゃ。ちょいと酔った気分じゃが、若い頃の妻に会えたのでのう。」

柘植老人は立ち上がろうとすると、よろけたので、老医師があわてて支えた。

「大丈夫じゃ。気分は最高じゃよ。」

柘植老人がしっかりと立ち上がるのを確認すると、老医師は手を離した。
すると、すぐに、タイムパトロールの担当者が、お盆をもって柘植老人のそばにやってきた。若い女性だ。
「柘植将義様。忘れ物はないか確認してよろしいでしょうか?」
「おう。そうじゃ。この時代から持っていったのは、妻のスカート、タオル、クライケア。そして、わしが書いた古い手紙。」

柘植老人は、タイムパトロールの担当者が差し出したお盆の上に、スカート、タオル、クライケア、黄ばんだ古い手紙を並べた。

「柘植さんが今、書いた手紙を奥さんは亡くなるまで大切に持っていたんですね。」

老医師は感慨深そうに黄ばんだ古い手紙を見つめた。

「わしも、初めて見たときは、びっくりしてのう。わしの文字と全く同じじゃったから。」

「実は、私も、この手紙とは縁があるんですよ。」

「縁があるとは?」

「柘植さんがあの時代の男の子に手紙を託したでしょ。その男の子は、実は、私なんです。」

柘植老人は、しみじみと医師を見つめた。あの頃は、10歳にもならなかった少年も今では、立派な老医師になっている。

「おお。あのときの少年じゃか。」

「また、柘植さんとお会いできて、よかった。」

柘植老人と老医師はどちらからともなく握手を交わした。




The letter from the future(泣きマニア小説)4



「若い頃の私ですか?」
「おお。どうも注意力が散漫になってしまったようじゃ。話してはいけないこともあるゆえのう。忘れてくれ。」

そういうと、老人は立ち上がった。

「そろそろ、日が暮れるのう。」
「そうですね。」
「クルミちゃんの家まで一緒についていこうぞ。そこでお別れじゃ。」

老人は、そういうと、歩き始めたので、クルミもあわてて立ち上がると、老人の後を追った。

「じいちゃんは、どこに住んでいるのですか?遠いところだったら、よかったら家に泊まってもいいですよ。」

老人は、微笑むと、
「ありがたいのう。じゃが、そういうわけにはいかんのじゃよ。」
「でも、私のマンション狭いですけど、お客さま用の部屋を用意してあるし。それに私、自慢じゃないけど料理もそれなりにできるんです。」
「もちろん、知っておる。じゃが、帰らねばならぬのでのう。」
「それは残念です。もっと、じいちゃんのこと知りたいです。」

老人は、立ち止まると、少し考えて、
「ならば、明日。また、あの公園に来てくれるかのう。今日と同じベンチに座って待ってくれるかのう。」
「あそこで、また会えますか。」
「もちろんじゃよ。」



翌日、クルミは、老人と出会った公園に来ていた。
今日も、子供たちがにぎやかに遊んでいる。
昨日、来たときは気付かなかったけど、子供だけでなくて、カップルや老夫婦など、いろんな人が散歩している。
こんなところで、号泣していたら、目立ってしょうがなかったはずだ。

クルミは、昨日、泣きながら座っていたベンチに腰掛けた。

だけど、約束の時間になっても、老人はなかなか現れなかった。

隣のベンチに、作業服を着た若い男の人が一人いるだけだ。
おそらく、建設会社の現場監督なのかもしれない。コーヒーを片手に、設計図を取り出して、熱心に眺めている。

服装が、昨日とは違うから、もしかしたら見分けられないのかも。

老人に借りたスカートは昨日、家に帰ってすぐに返した。
涙と鼻水まみれになったスカートは洗濯して干してあるので、同じ服を着てくることはできなかった。
だけど、髪型は昨日と同じだから、一目で気付いてもらえるはず。
ベンチの前を通り過ぎる人たちを眺めながら、老人の姿を探したけど、見つからなかった。

「鼻たらし泣き虫姉ちゃんってお前だろ。」

いつの間にか、クルミの目の前に、小学生低学年くらいの男の子がいた。

「お前。昨日、ここで鼻たらして泣いていただろ。」

男の子の声がでかいので、隣の若い男にも気付かれてしまったらしく、ちらりと、こっちを見て、耳をそばだてているのが分かる。

恥ずかしい。クルミは、やや顔が紅潮するのを感じた。

「はあ?」
「さっき、じいさんが来て、鼻たらし泣き虫姉ちゃんにこの手紙、渡しておけってさ。」
「鼻たらし泣き虫姉ちゃん?ちょっと君・・・」

男の子は、そう言うと、一目散に駆け出して逃げていた。

「もう!むかつく!」

そう言いつつも、クルミは、股の上に置かれた手紙に目を落とした。封筒に入れられてある。

封筒には、手書きで「クルミちゃんへ」とだけ書かれていた。どこにでもあるありふれた封筒だ。

隣の若い男がもう、クルミを見ていないのを確かめると、封を開けて、便箋を取り出した。




The letter from the future(泣きマニア小説)3



クルミが老人のそばに座ると、老人は語り始めた。

「わしは、昔から、女の子の泣き顔がとっても好きという困った性癖があってのう。」
「うん。」
「実は、先ほど、クルミちゃんが大泣きしていたときも、かなり興奮して、しげしげと観察させてもらっていたのじゃよ。」
「へえー。そういう性癖もあるんですね。私が今まで出会った男で、泣き顔がいいって言う人はいませんでした。」
「それは残念じゃのう。」
「だから、泣きたいときも、一人になってから泣いているんです。本当は今日も家に帰って泣くつもりだったのですが、我慢できなくて、気がついたら、公園のど真ん中で子供みたいに泣いてしまいました。」
「一人で泣くのはさびしいじゃろう。」
「うん。一人で泣くとすっきりするどころか、いつもむなしさがこみ上げてくるんです。」
「思うに、クルミちゃんは、失恋、リストラが重なって悔しくて泣いていたのではないかね。それも相当ひどい目にあったのではないかね。」
「そうです。よく分かりましたね。さすが年の功って言うやつですか?」
クルミがそういうと老人は意味ありげににやりと笑顔を向けてきた。

クルミは、恋人だと思っていた男に裏切られたこと。その挙句に、自分の設計のアイデアも盗まれた挙句、勤めていた設計事務所を首になったことを話した。

話しているうちに、またしても、瞼に涙がたまり始めるのを感じた。

すると老人は、何度もうなずきながら、
「泣きなさい。気が済むまで泣いていい。」
と諭してくれるので、涙が溢れるままに任せることにした。

老人は、そうっと、スカートの上にタオルを載せてくれたので、涙をぼろぼろこぼしても、スカートが汚れる心配はなかった。

話し終える頃には、クルミはまたしても、嗚咽も漏らして、おまけに鼻水も垂らして大号泣してしまっていた。

「こんなに泣いてすいません・・・」
「よいのじゃよ。そんなクルミちゃんを見たかったのだから。」

老人は、クルミの顔を覗き込みながら、何度も背中をなでていた。

「こうすると、気持ちも落ち着くじゃろう。」

老人はそういいながら、クルミの背中に回りこんで、クルミにまたがるようにクルミの背後に座った。
土手の斜面に座っているので、クルミより少し背の低い老人でも、クルミよりも頭一つ分、背が高くなったような感じになる。
そうして、老人は、クルミのスカートからタオルを取ると、クルミの顔に当てて、クルミを老人に寄りかからせた。

「じじいに寄りかかって、好きなだけ泣きなさい。涙も鼻水も、じじいが拭いてやるからのう。」

クルミは、すなおに、老人に仰向けに寄りかかると、タオルの中で、涙やら鼻水やらを思いっきり流しながら、激しく嗚咽して、泣きじゃくった。

クルミは、さっきみたいに悔しいとか、そんな気持ちはなく、ただひたすら、心の赴くままに、泣きじゃくっているのに、気付いていた。

大学のとき心理学を学んだとき、フロイトが精神分析をするときは、ソファに患者をリラックスして横たわらせたという話を聞いたことがあるけど、同じような精神状態にあるのかもしれない。

悔しいから泣くのではない。

悲しいから泣くのでもない。

ただ、泣きたいから泣くのだ。

いつしか、自分から、「もうこれだけ泣けばいいだろう。」という気持ちになり、自然に涙を収めることができていた。

それに気がついたのか、老人は、クルミの顔からタオルを話すと、また、クルミの脇に座りなおして、クルミの顔を覗き込んでいた。

「どうじゃね。すっきりしたかのう。」
「はい。おかげさまで。」

老人が、タオルをクルミの鼻に当ててきた。
「思いっきり鼻をかみなさい。」
「はい。」
クルミは、老人に言われるがままに、思いっきり鼻水をタオルの中に噴射した。
ブーブーとひどい音を立てて、かなりの鼻水が、タオルの中にしみ込んだはずだ。
老人は、丁寧にクルミの鼻の周りをタオルで拭き取ると、そのタオルを懐にしまった。

「泣いてこんなにすっきりしたの今日が初めてかもしれません。」
「それはよかったのう。わしも、若い頃のクルミちゃんの泣き顔をまた見ることができてよかった。」
「えっ?」

The letter from the future(泣きマニア小説)2



クルミは公園の女子トイレに入ると、涙や鼻水でびしょびしょになったスカートを脱ぐと、老人が貸してくれたスカートを穿いた。
今。クルミが穿いているスカートと寸法がまったく同じである。
柄も製造メーカーもまったく同じものを偶然老人が持っていたのだろうか?
どうも、腑に落ちないと感じていた。

でも、とりあえず、びしょびしょのスカートで帰らなくて済んだので老人には何らかのお礼をしなければならない。
スカートをはきかえると個室から出て、洗面台の鏡を見た。

ひどく泣き過ぎたのがわかる。

鼻は真っ赤になってテカテカしているし、まぶたも真っ赤に腫れ上がっていて、誰が見ても泣いた後だと、はっきりとわかる顔だった。
泣いた後が引くまでは、かなり時間がかかりそうだ。

できれば、このまま、泣いた跡がわからなくなるまでここにいたいけど、老人が外で待っているので、そうもいかない。

女子トイレの外に出ると、老人は杖を突いて立っていた。
改めてみると、老人はかなりの高齢であることがわかる。おそらく、80才にはなっているだろう。もしかしたら、90
才くらいかもしれない。

クルミの祖父はすでに亡くなっているけど、もしも生きていたら、老人くらいの年になっているはず。

「スカート貸していただいて、本当にありがとうございます。」
「お礼はよいぞ。クルミちゃん。じゃあ行こうかのう。」
「どちらへ。」
「そうそう、その前に、クルミちゃんの顔をどうにかしてやらねばならぬのう。わしはクルミちゃんの泣きはらした顔はとってもかわいいと思うが、クルミちゃんは恥ずかしいじゃろう。」
「え。ええ。ちょっと恥ずかしくて・・・」

老人は、ベストのような服のポケットから、小さなスプレーを取り出した。
「むくんだ顔が元通りになるスプレーじゃよ。試してみなさい。」

老人に渡されたスプレーを見てみると、「クライケア」という製品で、
「思いっきり泣いた後のむくんだ顔に一噴き。一瞬でいつもの美しい笑顔に。」
と書かれている。

もちろん、こんなスプレーを見たことはないけど、怪しいものではなさそうなので、クルミは顔にスプレーをかけてみた。
シュッと顔にかけると、すぐに顔全体がひんやりするのを感じた。
スプレーは霧というよりも煙のような感じで、顔が濡れた感じはしない。だけど、はれぼったいと感じていたまぶたが見る見る冷やされて、元通りになるのを鏡を見なくても感じ取れた。

「不思議。すごいですね。このスプレーどこに売っているんですか?」
「気に入ったかのう。じゃが、売られておらん。今の時代はのう。」
老人は、クライケアをクルミから受け取るとすぐにポケットにしまってしまった。
まるで、クルミの質問をさえぎるかのように。

「あの。本当に親切にしていただいて、どうお礼したらいいのか。」
「お礼はいらんぞ。その代わり、今日はわしに付き合ってくれんかのう。」
「え?」
「ジジイと、デートするのは嫌かのう?」
「そんなことありません。今、失業中だし、ずっと予定ないですから。今日ばかりでなく何日でも付き合います。」
「そうはいかんよ。今日限りじゃ。明日からはクルミちゃんも予定がいっぱい入るようになるからのう。」

老人が先に立って歩くので、クルミは後についていくことにした。

「あの?おじいさんのことをなんと呼んだらいいですか?名前を教えてください。」

老人は立ち止まって振り返ると、しばし物思いにふけるように空を見上げた。

「そうじゃのう・・・。わしは名前を名乗ってはいけないことになっておる。じゃから、ただのジジイでよいぞよ。」

そういうと、再び、老人は歩き始めた。

「でも、それじゃあ、あまりにおじいさんに失礼じゃないかと。」

老人はまたも振り返ると、

「ならば、じいちゃんでよいぞ。」

というと、杖を持っていない左手をクルミに差し出してきた。

「デートじゃからのう。手をつないでくれんかのう。」

老人は心なしか、頬を赤らめているように見えた。
クルミは、初めて、老人に笑顔を見せると、老人の手を握り締めて、老人と並んで歩き始めた。

老人は年の割には、しっかりとクルミの手をにじり締めてくる。
しわくちゃだらけの手であるけれども、あったかく力強い頼りになる手だな。とクルミは思っていた。

さっきまでは、私をたぶらかした男を殺してやりたいとまで考えていたのに、今ではそんな感情がうそのように消えていた。

いつしか、公園を出て、川の土手道を歩いていた。
川の水は澄み切っていて、どこまでも静かに流れている。
本当に美しい。
川がこんなに美しいものだと感じたことはこれまで一度もなかった。
川のせせらぎを聞いていると、今までの嫌な思いも流れ出ていくようだった。

「このあたりに座ろうかのう。」

The letter from the future(泣きマニア小説)1


ーどうして、こんなに泣いたのだろうー

クルミは、涙がしみ込んでびしょびしょになったスカートを見下ろして、心が軽くなっていることに気付いた。

ーもう、どうでもいいじゃん。私なんて存在する価値もないんだー

まるでお漏らししたかのようにスカートには、大きな涙のしみができている。
よく見ると、涙だけでなく、鼻水も混じっているのか、ねばねばと糸状になって張り付いているところもある。

普段なら、こんなびしょびしょのスカートで街中を歩くことなんてできないし、公園のど真ん中で、着替えもないし、どうしたらいいんだろうとうろたえてしまうものだが、今のクルミは恥ずかしいという気持ちは全くわかなかった。

ーもう、死んじゃおうー

そう思いつめたつもりであったが、またしても、涙がこみ上げてきた。

悔しかった。

悲しかった。

あの男は、私のことをだましたのだ。

だましただけでない。私をたぶらかした挙句、私のアイデアをパクッて自分のアイデアとして、設計書を上司に提出した。

しかも、それが採用されて、あの男は、今度の建築プロジェクトの総責任者に抜擢されて、成功すれば昇進は間違いなし。

あのアイデアは、私のものだといくら抗議しても、誰も相手にしてくれないばかりか、解雇されてしまった。

あの男は、私に気があるから、私に近づいたのではなかった。

私のアイデアをパクるために、私と親密な関係になって、好きだよといいながら、酒を飲ませた挙句、私が寝ている間に、私のノートパソコンから、全てのデータを自分のパソコンに移したに違いない。

翌日、会社で気がついたときは、パソコンのデータは綺麗さっぱりに消去されていたし、バックアップデータを保管していたUSBメモリも紛失していた。

すると、あの男が私が書き上げた設計書をちゃっかりと自分の名前で提出していたのだった。

一方の私は、上司にひどく叱責されて、ひどいことを言われて、その場で、号泣してしまったばかりでなく、解雇を言い渡されてしまった。

思い出せば思い出すほど、悔しさがこみ上げて、悔しさが涙や鼻水となって、だらだらとこぼれてくるのだった。

ー私だけ死ぬなんて、ばかばかしい。いっその事、あの男を道連れにしてやる!ー

ふと、悔しさが怒りに変わっているのをクルミは感じていた。
もう自分で制御する事はできそうもない。このまま暴走するだろう。その結果どうなるかは知らない。でも、どうせ死ぬのだから、どうなったっていい・・・



「クルミちゃん。」

いつの間にか、クルミが座っているベンチの隣に、白い短髪にしわくちゃだらけの顔をして、杖を持った老人が座っていた。

見たことのない老人だった。

「クルミちゃん。もう、それだけ泣けばいいじゃろう。」

「え?」

どうして、私の名前を知っているのだろう。これまでの人生で会った記憶がないのに。

「ほれ、スカートがすごいことになっているじゃろう。それだけ泣けば、悔しさも悲しさも怒りも綺麗さっぱりに流れたはずじゃ。」

クルミは、老人に指摘されて、初めて、恥ずかしいという気持ちがわいてくるのを感じて、急いで、カバンでスカートを隠そうとした。

「ま。まずは、顔を拭きなされ。タオルを貸してあげるからのう。」

老人がふかふかのタオルを渡してきたので、クルミは素直に受け取ることにした。

「すいません。あの。でもどうして、私の名前を知っているのですか?」

そう聞くと、老人はしわくちゃだらけの顔をほころばせて、

「それはのう。わしは君の事を一番よく知っているからじゃよ。」

と、さも当然のように言うのだ。

「は?」

「まあまあ、まずは、顔を拭いて、トイレでスカートを着替えなされ。ほれ、あそこで子供たちもじろじろ見ているじゃろう。」

いつの間にか、子供が遠巻きにして、クルミのことを凝視していた。

小さな子供たちに、こんな姿を見られなんて、恥ずかしい。

クルミは、急いで、タオルに顔をうずめると、顔の涙や鼻水を拭いとった。

「それからのう。これは君のスカートじゃ。」

クルミがタオルから顔を上げると、老人は、クルミの脇にスカートを置いた。

またしてもびっくりしてしまった。

そのスカートはクルミが、今はいているスカートと全く同じものだからだった。少し、古着ぎみている事を除けば、寸法も全く違わないように見える。

「これは?」

「今君がはいてるスカートと同じものじゃよ。ちょいと古いかもしれんが、家帰るまでは、問題なかろう。」


 | HOME | 

Calendar

08 | 2017-09 | 10
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

Appendix

泣き顔フェチ

泣き顔フェチ

このブログに書かれることはあくまでも、妄想であり、事実ではありませんよ。

Monthly

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

利用規約

このブログを通報

Report Abuse


エログ

フルHDエロ動画

ブログ

チャットレディーブログ

DXJOBのお仕事

アダルトSNS モンロー

close